入局者コメント

血液・腫瘍内科:三橋 達也

2023年度に入局した三橋と申します。現在は入院中の血液疾患、腫瘍疾患の患者様の診療を行っています。

血液・腫瘍疾患の診療では、発熱を始めとした様々な症状が合併するため、内科医としての総合力が試されます。診断から治療、そしてその後の患者様の生活までを考えた全人的な治療が学べる、魅力的な診療科です。

学生の皆様や研修医の皆様からは非常に難解な診療科というイメージが強いかもしれませんが、私たちはチームで診療を行っています。大学生活や研修生活で得た人脈を最大限に生かし、多くの診療科と関わりながら治療を行っています。まずは一歩踏み出して、血液・腫瘍内科での研修を始めてみてください。きっとその後の医師生活に役立つ内容が多く学べると思います。

血液内科医は非常に医師数が少ない診療科である反面、高齢化の進む日本では今後患者数が増加していくことが予想される診療科でもあります。是非私たちと共に医療を支えていきましょう。

 

血液・腫瘍内科:藤田 真衣

2020年度入局の藤田と申します。

私は自身が血液疾患で治療をした経験からもともと血液内科に興味がありましたが、様々な診療科で研修をした上で、最終的に血液・腫瘍内科に入局を決めました。

佐賀大学は血液内科と腫瘍内科が同じの科・病棟の中で一緒に診療をしています。

 血液内科の最大の魅力は、やはりがんを治せる可能性があるところだと思います。臨床と研究がとても近い点も血液分野の魅力であり、研究段階にあることが短期間のうちに実臨床で使用できるようになることもあります。私は入局してまだ1年と少しですが、この間でさえ抗体薬や免疫療法(CAR-T)などの進歩は目覚ましく、大きな可能性を感じます。

 腫瘍内科では近年がんゲノム医療が行われるようになり、希少疾患の診断や患者さん個人に応じた治療選択に繋がる可能性が出てきました。

 血液内科も腫瘍内科も患者さんと特に深く関わる診療科の1つだと思います。悪性腫瘍を診るという特性から、診断や再発など辛いお話をする場面もたくさんあり、自分の言葉や対応が正しいのか悩むこともたくさんあります。一方で治療が奏功したり、とても厳しい状態の方が劇的に回復したりした時は心から嬉しく思います。

 個人的には「人」も入局先を決める大切な要素の一つではないかと思います。血液・腫瘍内科には医師としてはもちろん、研究者、指導者として素敵な指導医がたくさんいます。医師としての姿勢や考え方、専門性に加え内科全般を診る力、患者さんとの接し方などを近くで見る中で、目指す医師像が明確化してきました。若い時に良き指導者に出会うことは大きな財産になると思います。

 「血液内科は頭がいい人しかできない」という声をよく聞きますが、個人的には血液腫瘍のイメージを描きにくいこと、馴染みがないことが「血液・腫瘍=難しい」と感じる最大の理由だと思います。研修で実際に診てみると少し慣れてくると思います(これまで回った研修医の先生もそう言ってくれました)。血液内科の研修で皆さんに血液腫瘍のおもしろさ、やりがいを感じてもらえると幸いです。そしていつか一緒に診療できるのを楽しみにしています。

 

血液・腫瘍内科:嬉野 博志

 2015年入局の嬉野です。
がんの臨床と研究がしたいと思って、今年から当科にお世話になっています。
血液内科とは、臨床と研究が最も近い分野であると認識しています。
難しそうに見えますが、実はシンプルだったりやり甲斐がありますよこの仕事。
 

血液・腫瘍内科:西岡 敦二郎

 2014年に入局した西岡です。もともと血液内科に興味はあったのですが、実際のきっかけは、研修医時代に急患で来られた白血病患者さんを経験したことでした。その方は残念ながら亡くなられましたが、そのときから「白血病の患者さんを治したい」と強く思うようになり、地元である佐賀大学血液内科への入局を決めました。

 入局し1年が経ちますが、皆さんフレンドリーで、非常に充実した医師3年目を送ることができています。化学療法や分子標的治療薬、自家・同種造血幹細胞移植などなど、学生や研修医にとっては聞き慣れない言葉や略語ばかりだと思います。でも患者さんが大変な入院生活を終え、笑顔で退院される瞬間には、どんな苦労も忘れてしまい、また「頑張ろう!」と思います。

 少しでも興味のある方、またどこに入局しようか迷っている方は、どんな方でも歓迎ですので、一度足を運んでみて下さい。

呼吸器内科:貞松 宏典

 2013年に呼吸器内科に入局しました貞松宏典です。

入局する以前は実は呼吸器内 科に苦手意識を持っていました。しかし、実際に臨床研修を行ってみると、細菌性肺炎などの感染症、喘息・COPD・サルコイドーシス・間質性肺炎などの非感染性炎症性疾患、肺癌などの腫瘍性疾患と疾患は多岐に渡り、非常に興味深いものでした。治療についても抗菌薬、ステロイド、吸入薬、抗がん剤などと幅広 い知識が必要で、時には人工呼吸管理や胸腔ドレーンの管理も必要となります。

幅広い知識を持ちつつも専門性を持った診療科である点が呼吸器内科の長所だと思います。経験を積めば積むほど力が付く診療科であるため、これからも多くの経験を積みながら、悩みつつも楽しみながら自分を磨いていきたいと思います。

経験しておいて絶対に損はしない診療科であるため、これからも多くの研修医や学生の皆さんが興味を持ってくれることを期待しています。

 

血液・腫瘍内科:吉原 麻里

 2012年に血液・腫瘍内科に入局した吉原麻里です。

血液内科は難しくて近寄りがたいイメージがあって敬遠していたのですが、木村教授に「白血球ゼロの世界を経験したことがありますか?面白いですよ!」と誘われて、引き込まれていきました。白血球も赤血球も血小板も限りなくゼロに近くなると、 本当に色々なことが起こります。血液疾患に挑むことで、内科全般と戦うことにつながります。

昔は不治の病と言われていた血液疾患ですが、分子標的薬の先駆けや移植治療など、治療法がどんどん進化していて、大興奮の日々です。そして佐賀大学の血液・腫瘍内科はとても雰囲気が良いので、毎日楽しくお仕事ができます。これからも最高の仲間と切磋琢磨しながら頑張っていきたいと思います。

 

呼吸器内科:小池このみ

 はじめまして、2012年に呼吸器内科に入局した小池です。

呼吸器内科への入局を決めたのは、研修医2年目の12月でした。冬は呼吸器内科大活躍の季節であり、すっぴん眼鏡で毎日走り回っていました。思い返せば、毎日が新しい発見の連続で、患者さんと話せば笑いと涙が自然とこぼれる充実した日々だったことが入局の動機だったように思います。

呼吸器内科は、肺癌に代表される腫瘍から、COPD、喘息、びまん性肺疾患など多岐に渡る疾患を扱うため、幅広い知識と経験が要求されます。詳細な病歴聴取に始まり、身体所見、画像やグラム染色などの検査所見から患者さんの状態を把握し、診断し治療を行う過程は内科の醍醐味です。そして患者さんや家族と正面から向き合い、話し合い、傾聴し、コメディカルと共に患者さんを支える、全人的治療が必要である部分にも大きな魅力を感じました。

働いてみて思うのは、呼吸器内科は今最も求められている科の一つだということです。これを読んでくださった皆さん、少しでも興味があればぜひ声をかけてください。一緒に働きましょう!

 

血液・腫瘍内科:蒲池 和晴

 2012年に血液・腫瘍内科に入局した、蒲池和晴です。私は研修医1年目に第6志望(!)の血液内科ローテートから研修生活をスタートしました(つまるところ、それほど血液内科志望ではありませんでした)。そしてさまざまな科を研修後、血液・腫瘍内科への入局を決めました。
 
  正直な話、研修医時代に分子や遺伝子の話は難解で、右からきたものを左に受け流すだけでした。しかし分かってくると大変ロジカルで、さらに分子標的治療で患者さんが治っていく姿を目の当たりにすることで、その重要性や発展性を実感します。
 血液疾患はどんな人でも、いつなんどきでも突然起こってきます。そして一度発症すると人生の中で最も大きな出来事になります。あまり待てない病気なので、患者さんは葛藤を抱えて治療に入り、次第に受容して強くなっていきます。そのような患者さんと日々を過ごすことは、とても責任のある仕事で、やりがいがあります。私が入局を決めた理由は、この点に尽きます。

 ときに出くわすディレンマや持ち前の冷静さを欠きそうなときも、同僚や個性ある上司に相談して乗り越えていける環境が佐賀大学にはあります。明るい先生が多く、楽しく仕事ができます(ただ、「ぼけ・つっこみ」のつっこみ担当が不足しています)。

 最後に血液内科の世界を体験せずに研修を終えてしまっている研修医の先生へ。選択枝を狭めている可能性があります。研修してみないと分かりませんから、1ヶ月でも良いのでぜひ一緒に仕事をしましょう。待っています!

 

呼吸器内科:井上 周

2011年に呼吸器内科に入局しました井上です。

呼吸器内科では、肺の感染症や腫瘍、喘息やCOPDなどの良性炎症性疾患、サルコイドーシスのような原因不明の全身性疾患など、非常に広く深い領域の疾患を扱います。その分難しい分野ではありますが、広く深い知識を以て診療する医師になりたいと思い、入局を決めました。

多くの研修医の先生や学生さんたちにも呼吸器内科分野に興味をもっていただき、一緒に仕事ができればいいなと思っています。

 

最終更新日:2023年7月23日

 

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科