骨髄穿刺検査

よく「腰椎検査」と勘違いされますが、腰椎検査は横向きになってエビのように丸くなり、腰の骨と骨の間に長い針を刺して脊髄液を採取する検査で、骨髄穿刺検査は全く違う検査です。骨髄に針を刺して(穿刺)骨髄液を採取し、造血能力や血液の成熟度、異常細胞の有無などをみる検査です。血液細胞は骨髄の中で赤ちゃんの細胞から大人の細胞にまで成熟します。通常の血液検査では体の隅々まで行き渡っている「大人」の細胞を見ることができますが、骨髄穿刺検査では血液の元(赤ちゃんや子供の細胞)をみることができます。血液中に異常な細胞を認めたときや、治療が効いているかどうかを評価したいときなどに行います。この検査で分かる病気は白血病、骨髄腫、がんの骨髄転移、血小板減少性紫斑病、悪性貧血、再生不良性貧血などです。
検査の方法は腰の骨あるいは胸の胸骨に局所麻酔をして、そこに針を刺して骨髄を吸引します。麻酔薬を注射するときと吸引するときに多少痛みがあります。検査自体は10~15分間程度で終わり、検査後20~30分間安静にします。止血を確認すれば歩いて帰ることができます。結果が全て判明するのには2~3週間程度かかります。検査はうつ伏せか仰向けになって行いますが、その体位をとることがつらい場合には医師に相談してください。

最終更新日:2014年10月1日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科