MDACCの石澤丈先生、Michael Andreeff先生と、小島研介先生との共同研究が、Cancer Cell誌に掲載されました。


MD Anderson Cancer Centerの石澤丈先生が主導なされた研究の成果が、原著論文として Cancer Cell誌に掲載されました。留学中の西田有毅先生とともに、小島研介先生も共著者に名を連ねております。この研究では、ミトコンドリアプロテアーゼの一つであるClpPを過剰活性化することで起こる”mitochondrial proteolysis”が、急性骨髄性白血病を始めとした様々ながん種において新規治療戦略となりうることを報告しています。さらに、ヒトClpPのアゴニストとしては世界で初の報告となる、新規低分子化合物imipridone(ONC201, ONC212)を同定しました。様々な化学的アッセイ、また結晶構造解析を駆使し、imipridoneがClpPと非共有結合し、その三次構造を複雑に変化させることでアロステリックにプロテアーゼ活性を過剰活性化する機序を解明しています。Cancer Cell誌は、がんに関わる医科学雑誌のなかで、最高の評価を受けている雑誌です。

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科