症状

1. 咳(せき)

医学用語では咳嗽(がいそう)と言います。咳は後述する痰を伴う場合と(湿性咳嗽)、痰を伴わない場合(乾性咳嗽)があります。どなたでも、風邪をひいたときに咳が出ることを経験したことがあると思います。一般的な感冒では、咳の症状は3週間以内に治まることが多いとされています。3週間以上、咳が続く場合には単なる感冒ではない可能性があります。特に、咳が8週間以上持続する場合には、胸部レントゲンや呼吸機能検査などの検査を受けることをお勧めします。

2. 痰(たん)

医学用語では喀痰(かくたん)と言います。痰はその性状で膿性(黄色などの色の付いた)としょう液性(さらさらした透明)があります。膿性痰は急性気管支炎などのバイ菌(細菌)による感染時などに見られ、しょう液性痰は感冒などのときに見られます。また、血液成分が混じった痰のことを血痰と言います。血痰が続く場合には、胸部レントゲンなどの検査をお勧めします。

3. 息切れ(呼吸困難)

私たちは特に意識することなく毎日呼吸をしています。呼吸をすることに何らかの苦しさや努力感を伴うことを息切れと言うことができます。息切れの多くは動いたとき(例えば階段や坂道歩行、重い荷物を持った時など)に起こります。動いたとき(労作時)の息切れの症状は、慢性閉塞性肺疾患COPDなどの症状である可能性がありますので、症状が持続する場合には病院を受診されることをお勧めします。

4. 喘鳴(ぜんめい)

ノドの奥からゼイゼイまたはヒューヒューという雑音が聞かれること。気管支喘息などの気道が狭くなる病気で聴取され、呼気(息を吐くとき)に強くみられることが多い。労作時のみに喘鳴が聴取される場合には、慢性閉塞性肺疾患COPDの症状である可能性があります。

最終更新日:2014年10月1日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科