気管支喘息

成人の気管支喘息は、「気道の炎症と種々の程度の気流制限により特徴づけられ、発作性の咳、喘鳴(ぜんめい)および呼吸困難を示す病気」と定義されます。統計調査からは、気管支喘息の有症率は成人の約3%とされており、小児のみならず成人においても重要な疾患です。喘息発作が起こらず、日常生活が健康な時と同じように送れるのが治療の目標であり、このためには日々の管理が大事です。当院では、気管支喘息患者さんにはピークフロー値測定やぜんそく日誌記載をお勧めしています。
喘息治療の基本は、吸入ステロイドです。現在、吸入ステロイド薬は時間を決めて1日1回または2回使用するのが標準的です。症状がコントロールできない場合には、吸入ステロイドに加えて長時間作用する気管支拡張剤(β2刺激薬)吸入が使用されます。また、特に症状が重い喘息患者さんに対しては、抗IgE抗体療法なども行われています。

最終更新日:2014年10月1日

(C)佐賀大学医学部附属病院血液・呼吸器・腫瘍内科